2024/10/24 補助金
2024年春、設備投資に関する新たな大型補助金として、多くのかたの期待を背に始まった省力化投資補助金(別名、カタログ型補助金)。Web上にある「カタログ」に登録された製品だけが補助対象設備となり、カタログで選ぶ感覚で申請していく、というこれまでに無いスキームでした。
もともと総予算1000億円の予定でしたが、事業再構築補助金で余った国庫返納金4000億円が加わり、総額5000億円、採択予定件数10万件以上(!)と膨れ上がり、工作機械業界も次なるターゲットとして期待していました。
しかし、、、いざ始まってみると、対象製品は券売機、配膳ロボット、オーブンなど飲食や宿泊業界向けばかり。製造業向けカテゴリもあるのですが、清掃ロボットや自動倉庫など、ちょっとメジャーとは言えないよう商品群。。。
この補助金のカテゴリは、まず各工業会が、補助金事務局(電通など)に対して「このカテゴリを対象にしてください」という申請書を提出して、認可される必要があります。工作機械の場合は、日本工作機械工業会、通称「日工会」ががんばる必要があります。
これまで工作機械関連カテゴリが存在しなかった理由は、補助金事務局が製造業を後回しにしたのか、日工会があまり動いていなかったからだと推測します。
しかし、10月21日についに「5軸制御マシニングセンタ」が対象カテゴリになりました!パチパチパチ、うれしいですね。工作機械業界が排除されていたわけでは無かったようです。5軸が対象になるのは、割と予想通りです。推測ですが、複合旋盤も対象の範疇に入ると思われます。
カテゴリは認可されましたが、モデルはまだ登録されていません。これから、各機械メーカが日工会に対して登録申請して、続々とモデルが追加されると思います。また、この補助事業はモデルだけではなく、販売者も事前に登録しなければなりません。各メーカ、代理店が販売店として登録されていくでしょう。おそらくその作業には数か月かかると思います。
ただこの補助事業、設備の1/2の金額が補助されるのですが、最大1000万円までです。(従業員20名以上の場合。賃上げ条件をクリアすれば1500万円)。つまり5000万円の5軸で申請しても1000万円までしかもらえない、という事です。補助率としてはちょっと寂しいですよね。
ファナックやブラザーのような小型マシニングの5軸モデルが、金額的にはちょうど良さそうですね。これまで5軸を敬遠していたユーザにとっても、エントリーとしてちょうど良いのでは無いでしょうか?
まずは、どのメーカ、どのモデルが良いかを検討して、そのモデルがカテゴリに登録されそうかどうか、代理店営業に確認しておきましょう!
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