2024/12/14 補助金
これまでに分かっている25年度公募されそうな、主な中小企業向け補助金についてまとめてみましょう
もう長く続いているおなじみの補助金なので説明不要でしょう。小規模事業者であれば、最大2/3補助されます。ただし、年々要件は厳しくなっており、軽い事業計画書では採択されません。ちゃんと、何かを開発するための計画でない難しいです。また、賃上げ要件はマストです。採択率も年々下がっており、直近の18次では約35%でした。また、採択後5年間にわたり報告義務があります。
以前のように、軽い気持ちで申請できる補助事業ではありません。また、事業計画書のポイントも複雑になっており、申請者自身で書くのはかなりの手間です。やるならちゃんとしたコンサルなどと協力したほうがいいでしょう。もともと賃上げするつもりで、かつ新規の開発予定品などがある人にはおすすめです。
これも最近はおなじみの補助金です。補助率は1/3ですが、最大1億円まで補助されます。あらかじめ事務局に承認された設備しか対象になりませんが、マシニング、旋盤、レーザなどいわゆるカタログ品は結構な割合で対象になっています。この補助事業は、とにかくシンプルで「省エネにさえなれば」採択されます。賃上げ要件は特になく、採択後の報告も基本的には1年で終わります。採択率は50%です。申請方法はいろいろあるのですが、コンサルに依頼せず、申請者自身で作成することもできると思います。気軽に申請したいかたにはおすすめです。
これは新しく開始される予定の補助金で、詳しいことは全く分かりません。補助率は1/2のようです。ただ推測ですが、事業再構築補助金と似たような内容になると思います。補助事業名がそんな感じですし、資金1500億円も、もともと事業再構築補助金で使用される予定だったものの基金から拠出されるようです。事業再構築補助金の最後の方はかなり要件が厳しく、採択率も25%くらいだったので、それを引き継ぐとなると、厳しいものになるでしょう。本当に新事業に進出する熱い想いがある人におすすめです。
ここまで読んでいただいたかた、ありがとうございます。この補助事業こそ、25年の目玉になると大きく期待しています。このコラムでも、この補助金については散々ディスってきました。
カタログ型補助金ともよばれており、Web上にある「カタログ」に掲載された省力化機器のみ対象で。1/2が補助されます。申請がとても簡単で使い勝手がよい補助事業、という触れ込みでした。24年春に開始されましたが、当初はお掃除ロボットやら券売機やらオーブンやら、製造業にとってはどうでもいいような製品ばかり登録されて、思いっきり使い勝手の悪い補助事業でした。ただ、最近になって、5軸加工機、複合旋盤、バリ取り機など、ようやく工作機械も踏力できるようになり、期待が膨らんできておりました。
そこに、更に楽しみな情報が舞い込んできました。カタログ型とは別に、「一般型」という枠が増設されるようです。どうやら、オーダーメイド型の省力化設備も申請可能になるようです。これは、いわゆる専用的な自動機を導入したいユーザ、それを製造するメーカにとっては、かなりうれしい情報です。今回の補正予算の資料では総予算は3000億円ということです。以前の資料では5000億円だったので、おそらく上記の「新事業進出補助金」に流れたのでしょう。それでもなお大規模な補助事業にもかかわらず、これまでほとんど活用されていないようなので、ついにばらまきだしてくれたらいいですね。本当の意味での「令和最高の省力化補助金」爆誕に期待しています!